EeePC 901にZorin OSを導入する

VAIO PにLubuntuをインストールして調子付いたので、EeePC901にも導入しようとしたらダメだった(唐突)

当初インストールする予定だったLubuntuはCドライブの容量不足のため諦め、開き直ってLinuxMintを無理やりDドライブ(8GB)にインストールするも、SSDがMLCのため動作がもっさり。これ以上何ともしようがなかったので放置していた。

そんな折、XPのサポート切れに際して「Ubuntuに乗り換えてみては」という記事の中で、インターフェイスがWindowsそっくりの「Zorin OS」というLinuxディストリビューションが紹介されているのを見つけた。

これは試してみない手はない。

 

 


■Zorin OSの特徴

Zorin OSにはUbuntuベースのCore版と、LubuntuベースのLite版がある。
CoreはWinXP/7風のインターフェイスに対応している上「Windows7より はやい!」とのことで、通常の場合はこっちがオススメ。ただしインストールに7.6GBのディスクスペースが必要なので、今回は却下。
一方Liteはちょっと古めかしいWin2000風だけど、必要なスペースは3.5GBだけ。EeePCいけるで

イメージファイルの容量も700MB未満に収まっており、CDからのブートが可能になっている点も旧式PCユーザーにとってはありがたいのではないだろうか。

 

■ダウンロードとインストール

イメージファイルはZorin OSの公式サイトからダウンロードできる。最新版のバージョン8と、LTSのバージョン6.2が存在するが、8にLite版は存在しないので、サポートも安定しているバージョン6.2のLite版をダウンロードした。

なお、ライブCDの部屋さんもオリジナルの日本語版を公開されているので、そちらも合わせてダウンロード可能だ。こちらには6、7、8の各種バージョンが揃っているので、他のバージョンを試してみたい場合はこちらを試してみたらよいだろう。

インストールについてはベースになっているLubuntuと同様のため割愛するが、Cドライブ(4GB)をルートディレクトリ、Dドライブ(8GB)のうち4GBをswap領域、残り4GBをユーザーエリアとして確保した。

 

■動作確認
Zorin OSの動作は良好で、ログインからタッチパネル、キーボード操作、ディスプレイの輝度変更、音量調節、無線LAN接続など問題なく使用できている。
ハイバネーションのみ正常に動作せず、そのまま電源が落ちてしまう(直後に電源を入れてもセッションが残っていない)。終了・起動が高速のため、普通に電源を落としてもストレスは感じないので、あまり問題視はしていない。

インストール後はアップデートを行うため30分ほど時間を要する。完了後、不要なアプリケーションの削除やLibreOffice、Skype、VLCプレイヤーなどの追加インストールを行った。

各種インターフェイスは無骨なLubuntuと比べかなりユーザーフレンドリーな印象。初心者におすすめできるかを言われると厳しいが、私のように少しかじった人間であれば難なく使用することができる。
加えてディスク消費量がLubuntuより少ない上、メモリ消費量も殆ど変わらない。私のEeePC 901はメモリを2GBに換装してあるが、元の1GBでも何ら問題なく動作するだろう。

ただ、Chromiumを使用してブラウジングをしていると、どうしても動作のもたつきを感じる。特にページを新しいタブで開くと読み込み・表示が完了するまで数十秒待たされることになる。
これはメモリやSSDの問題ではなく、CPUの性能不足だろう。EeePC 901が搭載しているAtom N270はシングルコア1.6GHzと非常に非力なため、こればっかりはどうしようもない。現状の環境でも動作する、より軽量なブラウザを見つけるしかないだろう。

外付けドライブを接続してDVD鑑賞も行ってみたが、ストレス無く動作した。

 

■総括
Zorin OSはEeePC 901の欠点である4GB SSDにもインストールできる上、Lubuntuベースのため非力なEeePC 901でも安定して動作した。加えて、Lubuntuにあった初期設定やインターフェイスの難点がクリアされているため、通常使用する上でストレスを感じることはない。プレーンのLubuntuを使うのであれば、Zorin OSを選んだほうが良いだろう。

ただ、ブラウザ機として使用する場合はブラウザの選定を行わなければならない。Chromiumでのタブブラウジングは読み込みに時間がかかりすぎて実用に耐えない。Chromeにこだわるなら「Iron」、更に軽量化を図るなら「Midori」あたりを試してみたい。

また、更に軽量なLinuxBeanというディストロを使用する手もある。「メモリー256MBの古いPCでも問題無く動作」するらしいので、低スペックPCに最適だ。
ただ、個人的には、日本人が趣味のレベルで作成しているディストロというとどうしてもEcoLinuxを思い出してしまい使用する気になれない。じゃあZorinはどうなのかと言われると、何とも言えないのだが。


ちなみに、インターフェイスは全くWindowsに似ていなかった。
Win2000風でもなかった。まあ軽いのでよしとする。

コメント(2)

Andy 返信

ハードウエアとしては全く問題無い901に別れを言い難く思っていた所にこの記事を見つけ、私も901に6.2L判を早速8GBの方に入れてみました。廃棄手前の901はこれで現役で先数年モバイル機として活躍できそうです。ありがとうございました!。ひとつだけTakeru様にご教授頂きたい件があります。901のwirelessが動作しないのです。本体のLEDインジケータも点灯し、ネットワーク接続の無線にも我が家の家庭内networkが表示されるのですが、タスクバーにはwired接続しか出てこないのです。Takeru様は上手くwireless接続されたようですので、その勘所を是非ご教授頂きたく!。

コメントする