叮叮当,叮叮当(敲麻糖)

叮叮当といえば

中国語で『叮叮当,叮叮当』というと「ジングルベル~ジングルベル~」を思い浮かべるという。

確かにGoogle画像検索をしてみると楽譜やクリスマスっぽい画像が多数ヒットする。

 

もうひとつの叮叮当

ところがこの叮叮当にはもう一つ意味があるという。

重慶の友人と話している時、「カンカンカン、カンカンカン」と甲高い音が聞こえてきたので「何の音?」と聞くと「叮叮当だ!懐かしい!!」と。

「叮叮当って何?」と聞くと、「今から追いかけるから待ってて」と言われ、しばらく待つと正体が分かった。

 

 

確かに叮叮当だった

この「カンカンカン」という音こそが「叮叮当」なのだが、その音の正体はこのおじさん↓

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(ビデオ通話で見せてくれたので画質が悪いのは勘弁して欲しい)

↓背負っている籠から紙に包まれた白い板を取り出して...

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金槌でヘラのようなものを叩きながら砕いてくれる。

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この時に「カンカンカン」と鳴る音が「叮叮当」だったわけだ。

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ちなみにこの白い板、「敲麻糖」とか「麦芽糖」、「叮叮糖」などと呼ばれているらしい。

「叮叮糖(ding ding tang)」は「叮叮当(ding ding dang)」と掛けてあるのだろうか。

単純に糖(アメの意味)を付けただけかもしれないが、こういうセンスは嫌いじゃない。

 

こちらのブログでは「川北地区伝統のアメ菓子」と紹介されている。川北地区とは四川盆地北部のことだそうだ。

麻糖,就是麦芽糖,是川北民间的一种传统风味糖果食品。我念小学时,邻桌的一位女生,她父亲就是敲麻糖的。每次我到她家去耍,她父亲都要敲麻糖给我们吃。我把它含在嘴里,慢慢咀嚼,从微甜,到甜,再到满口生津,直至嘴角溢出口水,那滋味绝不亚于现在吃一粒酒心巧克力。

散文 《街头见闻》之三《敲麻糖》_刘燕生的博客_新浪博客

「小学生の頃、隣席の女子の父親がこの敲麻糖売りをやっていて、その子の家に遊びに行くといつも食べさせて貰ったものだ」とのことで、やはり子供の頃に食べた懐かしさを思い出すお菓子なんだろう。

日本でいうところの豆腐売りやチャルメラのラッパに相当するものだろうか。

 

もうちょっと綺麗な画像を

「叮叮当 糖」とかで検索すると画像や紹介ページが見つかる。

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叮叮当,叮叮当,卖麻糖的人敲着响器从街道那头走过来。

麻糖是一种民间传统糖食,有着悠久的历史。旧时,能"缉[qī]麻纺线",会"熬糖煮酒",是妇女的基本技能。其中的"熬糖",就是熬制麻糖。合江地区的麻糖有红苕麻糖和糯米麻糖两种,以红苕麻糖最具特色。红苕麻糖的制作方法是:将新鲜红苕洗净入锅煮烂,事先生成的小麦芽,加水与红苕混煮一段时间后,滤水,将出的红苕水入锅再煮,此时的水即"麻糖水"。边熬边搅动麻糖水,使之由稀态生成固态,出锅即为麻糖。合江红苕麻糖按其制作形状的不同,分为按麻糖和切麻糖两种。无论制作按麻糖还是切麻糖,均需使用爆米。传统爆米的制作方法是:将糯米蒸熟,捣散,阴干,制成"阴米"。然后,与用破砂锅捣碎而成的砂子拌在一起锅炒,阴米膨胀开裂成为爆米,用以制作按麻糖或切麻糖。糯米麻糖以糯米、芝麻、白糖为原料制成。红苕麻糖和糯米麻糖都是纯天然绿色食品,具有香而不艳,甜而不腻,回味悠长的独特风味,营养丰富,含有蛋白质、葡萄糖和多种维生素,有暖肺、养胃、滋肝、补肾等功效。

麻糖是传统民间糖食,卖麻糖成为民间一种传统行当,"张麻糖"、"李麻糖"等走街串巷,敲着响器,叫卖麻糖。 卖麻糖人身背麻糖背篼,手拿麻糖锤,麻糖刀,这一锤一刀既是敲切麻糖的用具,也是叫卖麻糖的响器。卖麻糖人边走边敲打响器,常人只听他们敲得叮当叮当响,其实他们是敲着诗文的。其文的内容是:"叮叮当,敲麻糖,麻糖甜,麻糖香,麻糖吃了得健康。"有个卖麻糖的人说,敲打麻糖响器的子子儿(内容)是各师各教,他们敲的最后一句是"麻糖吃了哄婆娘"。麻糖吃了"得健康 "也好,"哄婆娘"也罢,只要快活就好。

叮叮当,叮叮当,卖麻糖的人敲着响器向街道那头走了过去......

【合江记忆】叮叮当 敲麻糖 - 美丽合江 - 合江新闻网

まさにこのスタイル。ヘラの取っ手が曲がっているのが特徴的。

 

四川、重慶の伝統文化みたい

こちらは重慶でのお話。

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"叮叮当,叮叮当。"这个熟悉的声音,对于许多重庆人来说并不陌生,叮叮糖就和儿时的踢毽子、跳皮筋、丢沙包、推铁环等小游戏一样,能唤起80后这一代人的共鸣,因为那是童年记忆里最甜的味道。

儿时的小零嘴,香甜黏牙越吃越好吃,现在市面上却很少见了_云息

「多くの重慶人にとって馴染み深い音で、特に1980年以降生まれの人にとっては、子供の頃によく遊んだ毽子(けまり)、跳皮筋(ゴム跳び)、丢沙包(お手玉投げ)、推铁环(輪回し)などと同様に思い出深いものだ。幼少期の記憶の中で最も甘い味だからだ。

以前は同じ四川省だったこともあり、重慶と四川の文化は非常によく似ているとは聞いていたが、こんなところにも共通点があるとは。

 

麦芽糖というだけあって、麦芽が原料

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↑↓こうやって麦を発芽させて...

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もち米と一緒に鍋で蒸すんだそう。

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で砂糖で煮たら粘りが出てくるので、それをラーメンの麺のように伸ばしていく。

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粘りがかなり強くて伸ばすのに苦労するらしい。

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元記事の筆者は大人になってから道端で売っているものを見つけて嬉しさのあまり買ったのだが、現代のものは伸ばし方が足りないせいか、粘りが足りなく口当たりが全然違うそうで。それ以降買っていないんだとか。残念。

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纯手工制作的麦芽糖,叮叮当当的敲糖声已经成为回忆

 

幼少期の思い出というのは誰もが覚えているもの。

馴染みのない人にとっては「ふ~ん」で終わってしまうものではあるが、期せずして近しい人の物語に触れ、ネットである程度のことを追いかけてみるのもたまには悪くない。

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