Gmailの外部メールPOP受信機能(POP Checkmail)の代替案を探す

2025年10月に衝撃的なニュースが飛び込んできた。

Gmailの「外部メールPOP受信機能」(POP Checkmail)が2026年1月でサービス終了するらしい。

Gmail の Gmailify と POP の今後の変更について

正直メールそのものよりも、この機能が目当てGmailを使っていたぐらい。

「多少のお金を払ってもよい」ぐらいの機能だったのでめちゃくちゃ残念・・・。

 

めちゃくちゃ便利な機能

この機能、「プロバイダーのメールやYahooメールなどの『Gmail以外のメール』をGmailに取り込むことができる」のだが、何が素晴らしいのかというと、取り込んだ全メールにGmailの強力なSPAMフィルターを適用できるのだ。

GmailのSPAMフィルターは大変優秀で、体感99%以上の迷惑メールを駆除してくれる優れもの。
プロバイダーのメールなんて「SPAMフィルター?何それ美味しいの?」状態で現状9割以上が迷惑メール。SPAMフィルターなしではまともに使えない有様。

そしてもう一つ素晴らしいのが「Gmailにすべてのメールを集約できる」点。Webでもスマホでも、Googleにログインするだけで全メールを読むことができる。

例えばPCを買い替えた際、移行作業として使用しているメーラーのメールや設定を移行しなければいけない(愛用しているThunderbirdは特定のフォルダを丸々コピーするだけでいいのでだいぶ楽だが)。

スマホについても、Googleの代替案「Gmailアプリに他メールアカウントを追加する」方法だと各端末に設定が必要で、機種変更のたびにメール設定の引っ越しが必要になる。面倒くさいことこの上ない。

Gmailの「外部メールPOP受信機能」で全メールを一つのGoogleアカウントに集約しておけば、スマホでGoogleログインするだけで全てのメールにアクセスできる。他には代えがたい機能だ。

 

 

せめて代替案がほしい

期限まで数か月あったため、このニュースを見てから定期的にネットで代替案を検索しているのだが、以下のような無責任にGoogle Workspaceを勧める記事しか出てこない。

Google Workspaceを契約しても独自ドメインでGmail機能が使えるだけで、外部POP受信機能が復活するわけではない。

独自ドメインのメールをPOP受信している分はドメインをGoogle Workspace管理にすることで集約できるかもしれないが、プロバイダーのメールやYahooメール等までGmailに取り込めるようになるわけではないので注意。

 

ようやく糸口を見つける

「そろそろ残り1か月」ということで本腰を入れて調査することに。

「Gmail POP Checkmail Alternative」などの英語ワードで検索した結果、こちらの掲示板で「Fastmail」と「Protonmail」というサービスが勧められているのを発見。

【Protonmail】

調べてみたところ、「Protonmail」はForwarding(メール転送)機能しかなさそう。

もともと「Gmailの外部メール受信機能の代わりとしてGmailに全メールを転送する」という代替案はあるのだが、Gmailに向けて雑にメール転送を繰り返すと迷惑メールとして扱われてしまい「転送したはずのメールが届かない」ということが起きるリスクがあるため、「メール転送」はあまり乗り気がしない。

もしかしたらProtonmailはそのあたりが柔軟に作られていて、Protonmail宛に転送する場合は問題ないのかもしれないが。

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ProtonmailにはEasy Switchという機能があり、1回限りのインポートであれば様々なメールサービスから取り込みができる。

ただ転送については、Gmailであればログインするだけで自動で設定してくれるが、Gmail以外のメール(特にプロバイダーのメールなど)については自分で転送設定をする必要があるようだ。

そのあたりが手間でなければ「Protonmailに全メールを転送する」という形を検討する価値はあるだろう。無料プランもあるし。

【Fastmail】

次に「Fastmail」についても調べてみたところ、こちらにはfetch機能があるとのこと。

公式サイトの説明を見た感じ、この機能は求めていた「外部メールの受信機能」のようだ。Gmailは1時間に1回しか自動取得してくれないが、Fastmailは設定次第では5分間隔で取得してくれるという書き込みもあった。

また、Gmailの外部メール受信とセットで活用していた「別のアドレスやエイリアスからメールを送信する」機能についても、Fastmailはエイリアス機能として対応しているらしい。やるやん。

あとご丁寧にもGmailから引っ越すためのインポートツールもあるらしい。今Gmailに溜め込んでいるメールを根こそぎ移行し、今後はFastmailのfetch機能で外部メールを取り込めばメールを一か所に集約することができそうだ。

 

Fastmailはほぼ理想通りの機能だが、有料サービスのみ

ざっと見た感じ設定が難しそうだったり、サービスが英語のみだったり難点もあるが機能的にはほぼ理想通り。

ただしGoogleのサービス圏の一部として活用していたGmailと違って独立したメールサービスになってしまうため、カレンダーやGeminiとの連携ができなくなるのが大きなマイナス。

あと費用面の話。Fastmailは有料サービスで年間9,300円(一か月あたり775円)がかかる。

「多少のお金を払ってもよい」サービスではあるのだが、これまでが無料だったことを考えると正直ちょっと躊躇してしまう。

(もともと検討していたGoogle Workspace Starterが月800円なので同じぐらいではあるのだが・・・)

とはいえ他に同様の機能を持っているサービスは無さそうなので、ひとまずFastmailを試してみるかなぁ。

先に無料で試せるProtonmailへのメール転送を試してみるのもありか。

 

【追記】第3の選択肢:Zoho Mail

ネットニュースを見ていると以下のプレスリリースが目に入った。

Zoho Mailも外部メールのPOP受信に対応しているらしい。

これは試してみるしかない。

 

料金はかなりお安め

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料金表を見ると個人アカウントは5GBで月額120円、10GBで月額150円(どちらも年間払いのみ)。

プレミアムが50GBで月額480円で、独自ドメイン対応のWorkplaceアカウントでも30GBで月額360円。

安くても月額800円程度かかるGoogle WorkspaceやFastmailと比べるとかなり割安感がある。

 

アカウント作成と外部POP受信設定

とりあえず15日間の無料お試しを選んでみる。

アカウントを作成後、設定→メールアカウントから「+」ボタンを押すと外部アカウントを追加できる。

IMAPはプレミアム専用とのことでPOPを選択。

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GmailやOutlookはアカウントへのアクセス許可をすることで登録できる。

それ以外の汎用POPメール場合は「その他」を選択し、メールのアドレスやサーバー名などを入力する。

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試しにGmail、Outlook(Hotmail)、独自ドメインメール(外部POP)の3アカウントを追加してみた。

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POPの受信頻度は3-20分の間で選択できる。

Gmailは最短1分だったので、3分はちょっと待たされる感がある。

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追加した外部アカウントは、画面左下の▽アイコンをクリックして切り替える。

Gmailのように1つの受信トレイにすべてのメールが入るのではなく、外部アカウント毎に分かれており、アカウントを切り替えて使用するスタイルのようだ。

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Zoho Mailの所感

アカウント登録後、かなり長い間(数日間)は過去メールの取り込みを待つ必要があった。

というのも、最短3分毎に最大200件ずつしか取り込まないため、過去10年以上のメールが溜まっているGmailの取り込みがなかなか終わらなかったのだ。

Gmailは連携するのを止めて今後のメールだけ転送するように設定した方がよさそうだ。

また、独自ドメインメールについては、Gmailの外部POP受信ではほぼ全て取り除けていた迷惑メールが、Zoho Mailでは受信トレイに一部入ってしまっていた。SPAMフィルターの性能はGmailには及ばないようだ。

価格設定については10GBで150円とかなりとっつき易く、また追加容量の購入もできるようなので長期利用でも安心(Liteユーザーでも追加可能かは未確認)。

追加容量も10GBが年額150円、25GBが年額375円、50GBが年額750円、100GBが年額1500円とリーズナブルなので、試しに加入してみるのもあり。

とりあえずトライアルの15日間使ってみて、どうするか判断する予定。

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