有効化も面倒だけどチャージも面倒なのだ
以前記事を書いたように、大多数の中国人が使用している『WeChat Pay』を外国人が使うためにはいくつかのハードルがある。一つ目はPay機能の有効化(これは日本のクレジットカードでできるようになった→またできなくなった!→またできるようになった!何やねん!)、もう一つはお金のチャージである。WeChat Payは中国の銀行口座からしかチャージできない仕組みなので、外国人にとってお金のチャージも手間がかかるのである。
コンピューター、プログラミング、モバイル、ガジェットなどエレクトロニクス分野を中心にネタを提供するウェブサイトです。最近は中国ネタにも注力中。かつてはHWD15向けのAndroidアプリ「HWD15 Status Notifier」を作ってたりしていました。
以前記事を書いたように、大多数の中国人が使用している『WeChat Pay』を外国人が使うためにはいくつかのハードルがある。一つ目はPay機能の有効化(これは日本のクレジットカードでできるようになった→またできなくなった!→またできるようになった!何やねん!)、もう一つはお金のチャージである。WeChat Payは中国の銀行口座からしかチャージできない仕組みなので、外国人にとってお金のチャージも手間がかかるのである。
これまでチャージといえば、海外旅行で余った小銭を両替してくれる「ポケットチェンジ」サービスを利用するぐらいしか方法がなかった。
しかし、2018年7月頃だったか、こちらのサイトで「Vpayfast」というチャージサービスを見つけた。オンラインで完結するWeChat PayやAliPayその他チャージしてくれるサービスだ。
ざっと見たところ、WeChat Pay、AliPayへのチャージ代行サービスに加えて実名認証も代行しているようで、クレジットカードなど豊富な支払方法に対応、作業はすべてオンラインで完結する為、日本国内からも利用可能なのがポイントのようだ。
初回利用時は本人確認のため、顔写真付きの身分証(免許証やパスポートなど)を持った上半身の写真を送る必要があるが、これも画像ファイルをサーバー上にアップロードすることで完結する。
ウェブサイトの一部。右側のアイコンを見ると、クレジットカードやPaypalに加えてBitcoinやdocomo支払いにも対応しているとのこと。
実はVpayfastを使う前にネットでGoogle検索してみたところ、「詐欺られた」という報告がいくつか見つかった(リンク1)(リンク2)。
先にネタバレしてしまうとこのサービスは無事利用できたのだが、ウェブサイト一枚見せられただけでは信用できないのは当然だろう。それだけで信じてしまうなら中国系のサービスは利用しない方が良い。ウェブサイトはハリボテで、お金払ったらトンズラこかれるなんてことは割とよく聞く話だ。
まずvpayfastのWeChat IDやQQ IDをGoogle検索してみると「KAVIP」というサイトが見つかる。どうやらもともとオンラインチャージの専門業者のようである。
iTunesやSkypeなどの文字が見えるように、オンラインマネーのチャージ業者のようである。
更に検索すると、これらサービスは中国重慶市にあるIGXEという集団が運営していることが分かる。「游戏采购」などの文字もあることから、ゲームの買い付け(RMT?)なども行っているようだ。
更に更に調べると、QQの企業情報ページには「IGXE客服中心(软岛科技)」と書いてある。软岛科技というのが本来の会社名だろう。正式名称は「重庆软岛科技股份有限公司(SoftIsland Inc.)」というようだ。ウェブサイトも見つかった。
ウェブサイトの内容自体に大した情報は無いが、一応ニュースが過去2年ほど更新されていることや、上で見つけたいくつかのウェイブサイトの情報に矛盾がないことから、全く実体の無い詐欺集団ではないと考えた。確信は無いが、まぁチャレンジしてもいいだろうといった感じだ。
既に初っ端でネタバレしているので引っ張るつもりはない。Vpayfastに話を戻そう。利用方法は簡単で、
①まずユーザー登録、
②あとはチャージしたい金額とサービス(WeChat Pay)を選択し、
③送信先のWeChat ID、ニックネームを入力、
④クレジットカードの決済を完了する。
ここまでは順調なのだが、ここから「認証」とやらの作業が必要になってくる。
画像では既に認証済みだが、初回注文時は「認証」が必要になる。
認証を行うには、「顔が完全に映っている、身分証/支払いに使用したクレカを手に持った状態の写真」をアップロードする必要がある。
私は免許証を持っている写真と、クレジットカードを持っている写真の合計2枚を撮影し、上記画像の画面からアップロードした。
スクリーンショット画像が残っていない為、各ステップの画像を確認したい場合は参考元サイトを参照されたし。
説明によると、「認証」用の写真をアップロードすればすぐ認証手続きが完了し、上の③で指定したWeChat IDに「kavip-1」というアカウントから友達申請が来、受諾すれば送金される流れなのだが、いつまで経っても認証が終わらない。
念のためVpayfastサイト内にあるレビューを眺めてみると、「12時間かかった」というコメントも見受けられたため半日ほど待ってみたが、なしのつぶて。
(ちなみにこのレビュー、サクラがやってると思いきや私が書いたレビューもちゃんと掲載された。)
こりゃあ一杯食わされたか!と諦めかけていたが、諦めきれずContactページからオンラインチャットを使い、担当者に連絡を取った。
連絡手段は複数あるが、WeChat ID「kavipcom」は見つからなかった上、「kavip-1」からは返事がなかったため、Webのオンラインチャットを選んだ。
1,2分ほどで担当者がログインしてきた。ホッとしながら英語で「注文をして認証の写真も送ったが反応がない、どうすればよいか」と伝えると、「認証用の写真が不鮮明で身分証の文字が読めないため、写真を再送してほしい」とのこと。
いやいやそうだったらそうと早く教えてくれよ...と思いつつも、詐欺られた訳ではなさそうなことに安心。
オンラインチャットの機能で写真を送れるそうなので、その場で写真を2枚とも取り直して送信。確認が取れたので指示された通り「kavip-1」を友達追加したら、無事課金したお金が送られてきた。
またWeChat Payへの少額チャージが必要になったため使用してみたら、受け取りがQRコード経由でできるようになっていた。
クレジットカードでの支払い後、右上のアカウント名(黒で塗りつぶしてある箇所)をクリックして注文履歴(My Order)を見ると「Status: In Shipment」となっているので、「Pick up」ボタンを押すとQRコードが表示される。
これをWeChatでスキャンすると即入金される。
前よりかなりスムーズになったのは素晴らしいことだ。
が、依然手数料がめっちゃ高いのであんまり使いたくないのが正直なところ...。
去年の注文では100元が2075.66円(今日のレートで132元)と1.32倍、今回の注文では500元が10107.58円(同642.62元)と1.29倍だ。サラ金もびっくりのレート。
仕方がないとはいえキッツいなぁ...。
紆余曲折あったが、無事Vpayfastを使ってWeChat Payのチャージに成功した。海外サービスだけあってやや説明不足な部分もあったが、初めにコツさえ掴めば問題なかろう。
ちなみに今回面倒だった「認証」手続きが必要なのは初回だけで、次回以降の利用では写真の送付は必要ないらしい。次からはもっとスムーズに利用できるだろ。
ただ、このサービスは(詳しくは調査していないが所感では)それほどレートがいいわけではないので、可能であればPayForexなどの手数料の安い送金サービスを用いて現地の協力者に送金し、WeChat経由で送ってもらう方が良いかもしれない。
ともあれ単身でしかもオンラインでWeChat Payをチャージできるサービスは貴重なので、今後も継続して欲しいものである。
(かつて『支付鳥(tOriPay)』という日本のオンラインサービスがあったのだが現在はサービス終了してしまっている。この手のサービスは移り変わりが激しいため、いつでもオンラインチャージできるとも限らないのが難しいところである。)
コメントする